蝶をさがして気ままに山歩き


by chosanpo

2018年 02月 10日 ( 1 )

今夏は、アサギマダラのマーキングを本格的にやる予定です。思いついた理由は下記の通り。①「旅する蝶アサギマダラ」の2000Km南下移動ロマンを実感したい。②捕獲率が高いと思われるマーキング場所があり、実際に確認したい。一般にマーキング個体の他の場所での全捕獲率は1~2%と言われています。下表は関東以北最大マーキング場所福島県グランデコ(A)と北関東某所(B)の捕獲率比較データです。Aは、鹿児島県以南捕獲率が0.4%前後(全捕獲率約4%)であり一般的データより多く、標識コード「デコ」の知名度も関係していると思います。これに対しBは1%強(全捕獲率約5%)で明らかに差異があります。
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差異の理由を考察したいと思います。下図は標準個体の場合です。(マーキングピーク日個体)1)AとBは120Km離れており、吸蜜しながらの移動速度約4Km/日から約4週間の差がある。又スタート日が約2週間異なる。つまりB個体は、約6週間A個体に先行して南下移動しています。2)Aは、埼玉中部に10/中(フジバカマ咲初め)に到達します。Bは、9/初に同じ場所に到達しますがフジバカマは咲いていません。代替え吸蜜花のヒヨドリバナ、センダングサも咲いていません。下記写真は埼玉中部で撮影した個体ですが、最低3日同一場所にいたことを確認済です。この個体は、この後再捕獲されていません。Aは吸蜜出来ると栄養補給の利点がある反面、カマキリ等の外敵に襲われるリスクがあります。最大の外敵と思われている鳥、クモはアサギマダラ体内の毒を遺伝子的に知っていて食べず、実は意外な伏兵がカマキリです。フジバカマは天国と地獄が隣合せの場所なのです。一方Bは休息の為フジバカマ以外の場所に短時間一時滞在するがほぼ素通りしていると考えられます。吸蜜花がない場所で木の枝で休息中の個体も目撃しております。愛知以西ではすべての場所でフジバカマが咲いており、AB共、同一速度で南下移動すると推測されます。
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2016/10/08埼玉で撮影した福島県グランデコマーキング個体
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以上捕獲データから逆算した独断的差異考察をまとめると下記の通り。①Bは、関東でカマキリ等の外敵に襲われるリスクがAより小さい。両者共通だが愛知以西では海上ルートで移動する個体もいて前記外敵は関東より少ない。②Bは、Aより6週間以上先行して愛知以西に移動しより新鮮な吸蜜花での栄養補給可能。③ABのマーキング期間は各1ケ月強、1週間であり、Aは時期が遅く吸蜜花での栄養補給不可の個体もいると思われる。
by chosanpo | 2018-02-10 08:32 | マダラチョウ